樹脂3Dプリンターの造形方式
◆仕組み
熱で溶かした樹脂材料(フィラメント)を積層して造形する方式です
様々な材料を使用することが可能です
◆長所
・最終製品と同じプラスチック材料を使用できるので、形状や強度の確認・試験が可能
・材料の幅が広く、用途に合わせて選定できる
・他のプリンターより取扱が容易、安価に造形ができる
◆弱点
・積層痕が目立つので、外観を重視するモデルには使いづらい
・寸法精度が出にくい
◆仕組み
紫外線で硬化するレジンを用いた造形方式です
レーザーで形状をなぞりながら硬化するSLA、プロジェクターで光を照射するDLP、
液晶ディスプレイで光を照射するLCDの3つに分けられます
◆長所
・滑らかな造形が可能で、フィギュアなどの造形が得意
◆弱点
・太陽光によって劣化が起こりやすい
・機種、材料がFDMに比べて高価
◆仕組み
インクジェットプリンターの仕組みで樹脂を噴射し
紫外線や熱で硬化させる方式です
◆長所
・高精度な造形が可能で、フルカラー造形もできる
・様々な特性を持った材料を1つの造形品に使用できる
◆弱点
・太陽光によって劣化が起こりやすい
・造形品の耐久性はあまり高くない
◆仕組み
インクジェット方式では、材料を噴射して造形する方式でしたが、
粉末材料を敷き詰めた上から、バインダー(接着剤)を噴射して固める方式になります
◆長所
・造形速度が速い
・プリンターのようにフルカラーで造形できる
・材料の再利用ができる
◆弱点
・造形品表面が粗い
・造形品の耐久性はあまり高くない
◆仕組み
敷き詰めた粉末材料にレーザーを当て、焼結させながら造形する方式です
◆長所
・強度、耐久性などに優れた造形が可能
・材料の再利用ができる
◆弱点
・造形品表面が粗い
・装置自体の価格が高価
金属3Dプリンターの造形方式
◆仕組み
樹脂と同様に、熱で材料(フィラメント)を溶かして積層、造形する方式です
バインダー剤を配合した材料で造形するため、脱脂処理でバインダー剤を取り除き、
焼結することで緻密化させるといった後工程が必要です
◆長所
・造形から完成までのリードタイムが短い
・金属プリンターの中でも機械、材料が安価
・他の方式に比べて扱いやすい
◆弱点
・積層痕が目立つ部分は樹脂と変わらないため、用途に応じて後加工が必要
・焼結時に収縮するため、寸法管理が難しい
◆仕組み
敷き詰めた金属粉末にレーザー(電子ビーム)を照射して溶融、凝固させることで
造形する方式です
◆長所
・高精度な造形が可能
・強度の高い造形が可能
◆弱点
・造形品表面が粗い
・全体的にコストが高い
◆仕組み
金属粉末にバインダー剤を噴射して造形します
バインダー剤を使用するため、後工程で脱脂・焼結が必要になります
◆長所
・造形スピードが早く、一度に大量の造形ができる
・材料の再利用ができる
◆弱点
・造形品を取り出す工程に手間がかかる
・焼結時に収縮するため、寸法管理が難しい
◆仕組み
金属粉末を噴射し、レーザーを照射することで溶融、凝固させ積層する方式です
◆長所
・SLSに比べて造形スピードが速い
・異種金属の組合せ造形が可能
◆弱点
・造形品表面が粗い
・複雑な形状の造形には不向き